のら猫のキモチ
 essay8


のらねこ。
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2007-02-22

ここひと月ほど、じつはわたしは猫づいているんです。本人は完全なうさぎ派U^x^Uなんですけど、、、いろいろ重なって、ここに猫について書くに至りました。これはきっと猫ちゃんたちの想いがそうさせたんだと思います。

・・・先日、親友のFちゃんの家の前に捨て猫が。まだ生まれたてらしく、犬飼い&犬派な彼女は慌て、迷い、お皿でミルクを飲めるようになるまでは面倒をみることに。現在は里親も決まりそうとの事なんですが。。。

・・・最初は驚きのあまり「捨て猫がドア前にぃ!!!」とわたしに電話。猫に縁のなかったわたしたち「きっとどこかの病院で預かってもらえるんじゃない?保健所はまずいんだよね。。」しかし、そんな考えは甘かった。どこの動物病院に電話しても即答で「それは保健所に電話してください」うっそ〜!!(ちなみに保健所に預けると、こんなに手のかかる生まれたての赤ちゃん猫は即日安楽死だそうです。)

彼女だって仕事があるし、犬もいるし、家事だって大変。。。でも生き物なので「明日考えよう」という訳にもいかず、すぐに世話になってる獣医さん(それでも預かる事はできない、と)や猫に詳しい人に相談、子猫用の哺乳器を買ったら、、、何も受付けなかったのにごくごく元気に飲み始めたと。。。

・・・で、次にわたしにできることといえば、インターネットかなと。調べました。でも、、調べれば調べるほど、想像を超えたきびしい現状を知ることになりました。

・・・ざっと調べてわかった事、
飼い猫以外には命の保証される確立は極めて少ないということ。(まだ捨て犬の方が受け入れてくれる保護センターが多い)唯一動物保護のボランティアの方々ががんばってるだけ。動物保護センターでも、一時預かり、その後は保健所と同じく処分。平成17年には約36万匹の犬や猫が処分されていること。ペットショップ業者の、売れない動物遺棄について、最近ようやく法律が改正され、罰金が上限30万から50万になったこと。など。

えぇ〜〜と、ではFちゃんちの捨て猫については、強制的にFちゃんが命の綱をにぎらされた、ということなのね〜。。と。

心配して数日後電話をしたら「猫は元気よ、そのかわりあたしは夜泣きに起こされボロボロ。ボランティアの人も’あなたもぜひ今度の週末に『里親をさがす会』にご出席して捨て猫について考えてみませんか’だって、そんなヒマはないのよ〜〜〜(泣)」たしかに・・・。その方々をヒマだと言いたい訳じゃなく、捨てたりする人に物申したい!!!というところよね。

・・・そして、じつはそれより2週間ほど前に、わたしものら猫のある現場に遭遇してしまったのです。のら猫の交通事故現場に。。。。

それは夜中で、ほんの数m先、わたしは猫がアスファルトに背中をこすらせてじゃれているのだと思っていました。それがそうではないと気づくのに時間はかかりませんでした。あまり詳しくは書きませんが、、、とにかく即死に近かったです。なぜじゃれていると思ったかというと、そのすぐ近くにもう一匹猫がいたんです。その猫はその直後も、目の前で事故に巻き込まれ動かなくなった猫の前にじっとしていました。どうやら様子が変です。近づいてみると、、、人間にたとえたら嗚咽か、ショックで座り込んでるかのように、緊張で身体は小さく固く、息は相当荒く、悲しそうに細い目で、動かなくなった相棒をただ見つめていました。

無知なわたしはそのとき初めて知りました。「のら猫にもこんなに感情があるんだ!!」と。。。なんてかわいそうなんでしょう。野生であるぶん、もっと鈍い部分もあると思っていました。。。

・・・何もしてあげられないのだけど、放っておけずしばらく一緒に居ました。ほんの少しずつですが呼吸も落ち着いてきたころ、、、ぽつぽつ雨が降り始めました。猫はハッと我に帰り、横たわった猫から少し後ずさりしはじめました。でも何度も何度も振り返り、、、なんだかわたしも「しっかりがんばるんだよ」と声をかけていました。それにも耳を傾けていたようでした。そして民家の物置の下へと消えていきました。その間20〜30分でしたでしょうか。。。
*たまたまですが、ゴミ捨て場付近で亡くなったので、翌朝には無くなっていました。事故に遭う猫も非常に多いんですね。それすら知らなかったわたし。。。

・・・そんなことがあった少し後の「捨て猫騒動」だったんです。(その頃なぜか何度も猫にまとわりつかれたりもして・・)ん〜〜〜猫づいている。。。と。でもおかげでいろいろ考えさせられましたし、こんな素敵な本も見つけました。・・・といっても、まだ買ってないんですが、この著者の中川こうじさんのサイト内のblogを読ませていただきぜひお薦めしたくなり。blog内に置いてある『野良にゃん徒然日記』は、ちょっと厳しい言い方をすると、「こんなに’普通’であることが難しい時代なの?」(あえて中川さんを心優しい人だとは書きません)というショックをあらためて受けました。

(すこし前に話題になった徳島の「崖っぷち犬」にも、里親候補が殺到しましたが、同時に徳島動物愛護センターが「崖っぷち犬姉妹にも里親を」と同時募集しましたが、こちらへの候補者はゼロだったとか。。。)

・・・今思うとあの夜の猫ちゃん、亡くなった猫ちゃんより体が少し小さかった、亡くなったのは親猫だったのかもしれません。。。たくましく生きてくれていることを祈るばかりです。もともとは人間が飼えなくなった猫たちの末路。飼う側は本当に責任を持ってほしいですね。(essay8 2007/5/25)


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