趣味の域

・・・この前の『人間臨終図鑑』に続き、どんどん次の本を借り続けています。
こういうのって、わたしの中では、いい意味で”半強制的”な状態なのかも。
読書したかったのにしなかった自分が、返却というリミットを利用して、次の本を探しています。
いいことです いつまで続くかなぁ(笑)
きっと、自宅でネットで検索&予約できるシステムだから、続いているんです。このシステムが、すばらしい

で、最近読んでいたのはこちら。
Book0906

何をやっても癒されない
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2003-05-19
心の闇に魔物は棲むか―異常犯罪の解剖学
価格:¥ 1,890(税込)
発売日:1996-03

・・・ライブのMCでは、たまに話すんですが、私は心理学が大好きで。
これは”趣味です”と言っていいかも、と最近思ったりして。

きっかけは、上京したてのころに「自分で歌詞を書きたい、でもどうしたら・・・?」と、やみくもに図書館で本を読んでいた時代があって。最終的に落ち着いたのが心理学のコーナーだったんです。
図書館て、一度に20冊とか借りられるので、もう、誰のなにを読んだか忘れちゃいましたが、ユングとかフロイトとか、恋愛心理学・犯罪心理学・児童心理学・・・、読めば読むほどに、いままでぼんやりとしか認識できなかった”自分”がクリアに見えてきたようで、すごーーーーい楽しい日々でした。(あぁ、なつかしい・・・)

で、これは持論ですが、自分が見えると、そのぶん相手も見えてくるんです。
自分の見たくない部分に目をつむると、一度にいろんなものに目をつむることになる、と。
もちろん、いまでも謎はいっぱいですけど(笑)
だから、当時、わたしに”自分で歌詞を書いた方がいいよ”とすすめてくれた人には、本当に感謝しています。でなきゃ、ここまで心理学に興味は持たなかったかもしれないし。

・・・で、この2冊の本ですが、著者の春日武彦さんは、産婦人科医から精神科医へと転身されたそうですが、転身されたきっかけが興味深い。
「ひとつの”命”が誕生し、その後しばらくの間、人生を共にするという覚悟を意識していない身勝手で卑しい親や身内があまりにも多いことに呆れ、それにうんざりし、自己欺瞞も限界に達し、辞めました。」・・・というような事が書いてあり。
ことばのひとつひとつに、説得力があるし、読みやすい。それはこの前の山田風太郎さんにも通じる気がしますが、とても視線がニュートラルなんですね。
もうすぐ返却日が近づいているのですが、また春日武彦さんのものを借りてみようと思っています。


「趣味の域」への2件のフィードバック

  1. SECRET: 0
    PASS:
    興味深い本ですね。今の自分もそんな感じなので・・・。実は昨年妻を亡くしました。41歳でした。もうすぐ1年になります。正直、まだ何もする気が起きないし、何をやっても癒されないです。情けないんですけど。marronさんにこんなこと言ってスイマセン。marronさんは、体に気をつけて頑張ってくださいね。応援してます。

  2. SECRET: 0
    PASS:
    toshiさま>
    コメントありがとうございます。
    この本は、たぶん「何をやっても癒されたくない」と日々無意識に思っている人たちのお話だと思います。
    でも、toshiさんにはとても響いてしまったんですね。生前、とても愛していらっしゃったからこその癒されないお気持ち、心中お察しいたします。
    toshiさんもお体くれぐれもご自愛くださいませ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です