「知ろうとすること」読了

やっと読み終わりました〜

「知ろうとすること」

早野龍五 糸井重里

book

 

東北震災の直後からTwitterをフォローしていました、東京大学大学院理学系研究科教授の早野先生。

あの頃情報が錯綜していて、放射能に対するリアルタイムで冷静な早野先生のつぶやきをとても注目していました。

あれから二年後〜、糸井重里さんとの、対談というかたちでこの本が出ました。

糸井さんも早野先生を、震災直後からフォローされていたようです。

この本のタイトル通り、福島の現状について正しく「知ろうとすること」を広めたいと、お二人で企画され実現した本です。

 

・・いつも感じますが、糸井さんは本当に、読者の、素人の目線でいらっしゃるので、終始読みやすいのです。

”少しでも多くの人に、きちんと知ってしてほしいから”という観点から質問されているのだろうという姿勢に、毎度好感が持てます。

 

内容は、震災直後からの早野さんの活動とともに、放射能汚染についての現状などなど、で終わっていくのですが。

個人的には、”ウランを正しく知るために”138億年前のビッグバンにさかのぼるくだりが一番興味深かったです。水素ってビッグバンの時に生まれ、リサイクルしない元素なので、私たちの体の中には138億歳の水素がいるのだそうです。

ふ、、ふむふむ・・・exclamation

その続きにウランも生まれ・・・
壮大さと身近さのバランスが面白すぎ。。笑

 

あとは、東大と、スイス・ジュネーブのCERN(欧州合同原子核研究機構)を研究拠点にされているので、正しい現状を知ってもらうためにある程度自腹で、福島の高校生を連れて行って、発表の場をもうけたり・・

科学的には被ばくする可能性の心配のない乳児への、「大丈夫だから」という説明だけでは全く安心出来ない母親の”気持をケア”するためだけに、まったく必要の無い高価な被ばく検査機をこれまた自腹で用意したり。。

 

この本では福島のことしか書かれていないけれど、これを読むことで、すべての世の中での「正しく知りあう、ということとは」のバイブルになりえそうな早野先生のふるまいや配慮に感動・共感しました。

・・普段の人間関係のなかで、自分自身がちゃんと知り合おうとしているのか、何に無知なのか。

そういった”心のあり方への問いかけ”が自分に出来る、
より一層深い大局観が生まれる本だと思いました。

最近は電子書籍もできたみたいです!!

ものすごくあっという間に読めますし。

ぜひおススメしたい本、でした!クローバー

「知ろうとすること」ーほぼ日刊イトイ新聞より

「知ろうとすること」ー Amazonリンクより