本にかぎらず、こうやって、”何か・・”と思うときは、いつもよりアンテナが伸びて、テレビでもチラシでも目や耳にするものに「ヒントないかなー」というモードになります。
で、ふっとテレビを見ていたら、山田風太郎さんのインタビューの再放送がやっていました。そして本の紹介もされていて。
その淡々とした語り口に魅かれて、さっそくその本をわたしの住んでいる地域の図書館のサイトで検索。
すぐにヒットして、すぐ予約。
翌日、いとも簡単に手に入ってしまいました。
こういうときは、とても自分に必要なタイミングであることが多いんです そういうこと、ないですか?
人間臨終図巻〈上巻〉 価格:¥ 2,548(税込) 発売日:1986-10 |
人間臨終図巻〈下巻〉 価格:¥ 2,548(税込) 発売日:1987-03 |
・・・なんだか、暗いイメージなタイトルですが、こちら、世界中の英雄・武将・政治家・作家・芸能人・犯罪者などが「亡くなった年齢順」に並べられていて、それぞれがどんな最期だったのか、ということが載っているんです。
目次をみると、こんな感じ。
「十五歳で死んだ人々」
○○○子
○○○郎
○○○美
○○○夫
○○○男
○○○子
「十六歳で死んだ人々」
○○○子
○○○郎
○○○美
○○○夫
○○○男
○○○子
・
・
・
・
・
・
「八十歳で死んだ人々」
○○○子
○○○郎
○○○美
○○○夫
○○○男
○○○子
十五歳から百二十一歳まで。イエスキリストや、ヒトラーや、豊臣秀吉や、モーツアルトや、、、。
生年月日順であれば、同じ時代を生きているんですが、亡くなった年齢順となると、何百年もすれちがってたりするんですよね。
とりあえず、このそうそうたる人名を見ただけで、
「あーー、人って死ぬんだよな」って、十分わかっていたつもりでも、あきらめがつくというか、つかされるというか。
病気でもがき苦しんだ人もいれば、眠るように亡くなった人、暗殺された人、、、人生の最期は、思いがけない終わりを告げにやってくる。
でも不思議と読めば読むほどに、いま生きていることを、より生き生きと感じられるんですよね。
「あら、わたしって、なんとなく生きてるつもりではなかったのに」と。
目の当たりにした、ということでしょうね。
死と生のコントラストが、今までより強く感じられます。
それも、底抜けに。
・・・読むタイミングが良かったからかな??
山田風太郎さんの視点がほどよい距離感で、私情を交えずぎない伝え方も素晴らしいと思いました。
「どーせ死ぬんだから、楽しく!」
とは、聞きなれた言葉ですが、いまはそれが、より明るく響いてきます。
すごい本ですね、これは。